健康美ルポ

元気と若々しさを「リハビリメイク」でVol.6 かづきれいこさんに伺う、心も元気にするメイク

自らが考案した“リハビリメイク”を通して、心からの美しさを追求されている、かづきれいこさん。熱いメイクへの思いを伺いました。

誰しもが若々しく元気でいられるメイク

かづきさんにとって、「メイク」とは何でしょうか?

私は常々、日本での「メイク」や「美容」は、外見を“飾る”だけの仕事に見られているように思っています。しかし、そうではないと思うんですね。 例えば、私の場合は、生まれつき心臓に穴が開いていたため、冬になり寒くなると顔が赤くなり、そのために引っ込み思案になっていました。そこで顔の赤みを何とかしようと、メイクをして自然な顔色になると、それだけでも、前向きに、元気になれたんですね。
ですからメイクには″きれいになるだけじゃなく、心を元気にする力がある″と考えています。メイクも、医師が患者を元気になさるように、それと同じぐらいのパワーがあるんじゃないか、という気持ちでいます。

世の中には、“若くてきれいな人が、より美しくなるメイク”が、あふれていますね。モデルやメイクに携わる職業に就いている人たちも、圧倒的に若い人が多い。でも街に出れば、若い人ばかりではなく、年を重ねた方もたくさんいますし、人知れずコンプレックスを抱えている人、顔にトラブルのある人と、いろんな人がいます。私は自分自身の経験を通じて、悩んでいる人がメイクをすることで悩みが解消され、元気になれる、という目的のために「リハビリメイク」を考案しました。

「リハビリメイク」とはどういったものですか?

日本は恥の文化を持っています。“ばれたらイヤだ、恥ずかしい”という気持ちから、様々なことを隠してしまいがちですね。もし顔に悩みがあったとしたら、周囲の人にばれたくない、と思ってしまうかもしれません。友人と旅行に行っても、友人が寝ているそばで、悩みを隠すためにメイクをする―すごく辛いですよね。それは意思を隠す=本来の自分を隠すということと同じなんです。意思を隠して人の前に出て、悩みを出さないんですね。その状態で本来の自分になれるかといえば、なれないことが多いのではないでしょうか。自分の顔をさらけ出して自分を認めないと、本来の自分にはならない―そういったことが、だんだんとわかってきたのです。

また、メイクの一種に、医療の分野にメイクを組み込んだメディカルメイクアップというものがあります。これはイギリスの赤十字社で行われているメイク方法で、傷を隠すメイクです。イギリスへ視察に訪れましたが、メイクの技術面は大ざっぱで、繊細な日本人向けに開発しなければいけない、と感じました。

メイクは“目的”ではなく素顔でいられるための“プロセス”

不思議なことですが、ご自身に悩みのある方は、技術も習得されて上手にできるようになると、「こんなにきれいになれるんだ」という光が見えると、カミングアウトなさるんですよ。“気にならなくなったわ”と、ノーメイクで私のところにみえたりします。これはすごく素晴らしいことです。メイクをすることで悩みが解消され、最終的には自分を受け入れるようになること。メイクは目的ではなく、手段であること。これが、私の考える「リハビリメイク」です。

「リハビリメイク」の対象は?

悩みを持つ、全ての方が対象です。それは、目立つものだけではありません。30歳を過ぎたら、しみ、しわ、たるみも全て「リハビリメイク」なのです。 化粧品も一般の方と同じ化粧品を使用します。もし、あなたにコンプレックスや悩みがあったとして、お悩み用の化粧品をすすめられたとしたら、どんな気分になるでしょうか。「リハビリメイク」は、特別なものと考えられる方が多いのですが、そうではありません。誰しもが、コンプレックスから解放されて、若々しく、元気になれるメイクです。

日本での美容の地位を高めたい

今後の展望を教えてください

「健康美」はもちろんのこと、お化粧や美容の地位を高めたいと考えています。今、医療の面からも研究を進めていますが「リハビリメイク」というメイク方法が、見た目だけではなく、本来の姿で心から元気に若々しくいられるよう、さらなる研究と活動を続けてまいります。


生まれつき心臓に穴が開いていたため、冬になると 顔が真っ赤 になる悩みを持っていたが、30歳の時、手術をし完治。それを機にメイクを学び、活動を開始。老人ホーム等へのメイクボランティアにも力を注ぐ。メイクを通じて女性の心理を追究。また、医療機関と連携し、傷跡やヤケド痕などのカバーや、それにともなう心のケアを行う リハビリメイク の第一人者。

新潟大学歯学部臨床教授・早稲田大学感性領域総合研究所研究員客員教授他10大学にて非常勤講師を務める。

information 取材にご協力頂いたのは…

一般社団法人リハビリメイク.協会

2000年より、リハビリメイクの立場と医療・福祉・教育など様々な専門家が垣根を越えて一緒に考えるために発足された「顔と心と体研究会」から、2004年に所轄を東京都から内閣府へと移し新たに「NPO法人フェイシャルセラピスト協会」として活動を続け、2012年4月17日より、リハビリメイクの普及と更なる前進を目指し、NPO法人フェイシャルセラピスト協会の事業を引き継ぐ形で「一般社団法人リハビリメイク.協会」を発足しました。リハビリメイクの普及啓発及びリハビリメイクを実施する者の人材育成に関する事業を行い、外観に関して悩みを持つすべての方、また外観に傷またはあざ等の損傷を負った方が隠すことに主眼を置かず、リハビリメイク、メイクボランティアを通して、外観の自己受容を支援することを通じ、社会福祉の増進と豊かな人間性の涵養(かんよう)に寄与することを目指していきます。
http://www.rehabilimake.jp/

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